- 「エアコンから水が漏れてきている。どうやって直せばいいんだろう…」
- 「雨漏りなのか、エアコン本体の故障なのか、原因がよくわからないなぁ…」
夏場や冬場にエアコンを使用した時、水滴がポタポタ垂れてきた経験はありませんか?
水漏れはエアコンにまつわるトラブルの中で、もっとも起こりやすい現象のひとつです。
しかし、水漏れの原因が雨漏りなのかエアコン本体の故障なのか、見ただけでは判断できないケースも多いと思います。
水漏れの原因によって修理方法も異なりますので、間違った判断をしないよう、ある程度ポイントを押さえておく必要があります。
そこで本記事では、エアコンから水漏れが発生した場合の対処方法や、雨漏りとの見分け方、修理方法などについて詳しく解説していきます。
エアコンの水漏れが雨漏りによるものかどうか見分ける方法
初めにエアコンから発生した水漏れが雨漏りかどうか見分ける方法を紹介します。
雨漏りかどうか見分ける場合のチェックポイント
エアコンから発生した水漏れが雨漏りによるものか、エアコン本体からの水漏れか、どちらが原因となっているか判断するためには、以下のポイントを確認するようにしてください。
- 雨が降ると水漏れが発生する
- エアコンが設置してある壁面付近から水漏れしている
- 雨が降っていない時でも水漏れする
- エアコンを停止すると水漏れも止まる
- エアコン本体の吹出口付近から水漏れしている
エアコン本体の水漏れの場合、エアコンを使用しなければ水漏れも止まりますので、多少修理が遅くなっても被害が広がるリスクは抑えられます。
しかし雨漏りの場合、使用に関係なく雨が降るたびに水漏れが発生してしまいますので、早急に対処する必要があります。
エアコンから雨漏りが起こる原因
エアコンから雨漏りが発生する主な原因として、エアコン本体が設置してある壁面からの漏水が考えられます。
エアコンには室内機と室外機があり、それぞれを配管で繋ぐ必要がありますが、室内側と室外側に配管を通すためには、壁面に穴を開けなければなりません。
穴を開ける際は壁面に隙間ができないように、以下の工程で行ないます。
- 穴に貫通材を挿入する
- 防水処理(コーキング)を施す
- 外側からパテ埋めする
- 専用のカバーを取り付ける
しかし、工程の一部が抜けていたり処理が甘かったりすると、壁面に隙間ができ、雨水の浸入を許す原因になります。
こうしたケースによる雨漏りは、しっかりとした業者に設置してもらえば大抵の場合は防げますが、中には技術力が乏しかったり、手抜き工事をする業者もいるので注意が必要です。
雨漏り以外でエアコンから水が漏れる原因
雨漏り以外でエアコンから水が漏れる原因として、もっとも多いのはエアコンのドレンパンやドレンホースの汚れによるものです。
- ドレンパン:エアコン内部で発生した結露水を受け止める受け皿のこと
- ドレンホース:ドレンパンに溜まった結露水を外部へ排出するための排水ホースのこと
エアコンを長い間使っていると、ドレンパンやドレンホースに汚れが蓄積していきます。
ドレンパンやドレンホースに汚れが溜まると、ホースが詰まってしまい結露水を排出できず、エアコンの吹き出し口から垂れてくるようになります。
こうした現象はドレンパン、ドレンホースを清掃すれば防げます。
方法を覚えておけば、専門業者に依頼しなくても実施できるので、定期的な清掃をおすすめします。
もう一つの主な原因として、エアコン内部の熱交換器(アルミフィン)の汚れが考えられます。
熱交換器が汚れていると、エアコン内部の結露水がはじかれ、水滴となって室内側に飛散してくるケースがあります。
熱交換機の汚れは、エアコンのフィルター清掃をこまめに行うことで防止できますので、 こちらも定期的に実施することをおすすめします。
エアコンからの雨漏りはどうやって修理すればいい?
次にエアコンからの雨漏りを修理する方法について解説します。
エアコン取り付け業者へ修理依頼しよう
エアコンからの雨漏りは前項でご説明した通り、室内機と室外機を配管で繋ぐために開けた壁面の穴から発生するケースが多いです。
その場合、壁面の隙間を埋める必要がありますが、こうした作業はよほど慣れた人でなければ実施困難です。
下手に手を出すと状況を悪化させてしまうこともありますので、専門業者へ依頼するようにしましょう。
エアコンを設置してから、さほど期間が経っていない場合は、施工不良が原因である可能性もあるので、設置した業者へ修理依頼しましょう。
すでに年数の経っているエアコンの場合、メーカーの修理受付センターなどへ連絡することをおすすめします。
また、エアコンの取扱説明書に故障や水漏れが発生した場合の対応方法や連絡先が記載してありますので、大切に保管しておくようにしましょう。
自分でできる応急処置の方法とは
専門業者へエアコンの雨漏り修理を依頼しても、実際に修理するまでに日数を要してしまう場合もあります。
特に真夏などエアコンの使用量が多い時期は、修理業者も繁忙期であり、すぐには対応できないケースが多いです。
修理を待っている期間に大きな漏水が発生して、被害が広がらないようにするため、応急処置を施しておきましょう。
応急処置の例として、以下のような方法があります。
- 漏水箇所にバケツや雑巾を設置する
- バケツの下にブルーシートを設置する
- 吸水シートを設置する
- 養生シートを使って雨水をバケツに流れ込むようにする
雨漏りを放置していると、カビやシロアリの発生といった二次被害を招いてしまう場合があります。
早めに修理手配するとともに、できる限りの対処を施しておくことが重要です。
エアコンの水漏れは予防できる?
最後にエアコンの水漏れを予防するための方法を紹介します。
フィルター清掃を怠らないこと
エアコンのフィルター清掃は誰でも簡単にできますが、意外と怠りがちな作業です。
フィルターに汚れが蓄積すると故障や水漏れを起こす原因になるので、定期的に実施する必要があります。
使用頻度やエアコンの大きさにもよりますが、一般家庭用のエアコンであれば、夏前と冬前の前に1回ずつ清掃することをおすすめします。
なぜならエアコンの仕組みとして、 暖房と冷房では空気の流れが逆になるので、 冷房と暖房の切り替え前にフィルターが汚れていると、表面に付着していたホコリが室内に飛散してしまう可能性があります。
室内で生活している人がエアコンから飛散したホコリを吸い込むと、健康被害を起こす原因になるので要注意です。
フィルター清掃はホコリを掃除機による吸引、あるいは水洗いなどで簡単に清掃できますが、汚れが多いと清掃も大変になってしまいますので、定期的に実施するようにしましょう。
定期的にエアコンクリーニング(分解洗浄)を実施しよう
エアコンの分解洗浄を定期的に行うことも重要です。
エアコンはフィルターだけでなく、内部の熱交換器やファンなどの部品にも汚れが蓄積していきます。
こうした汚れがたまることによって、結露水が上手く排水されず、水漏れを起こす原因となります。
ただし、エアコンの分解洗浄は専門的な技術を要する作業ですので、業者に依頼する必要があります。
費用は掛かってしまいますが、衛生面や故障のリスクなどを考えれば、2~3年に1回ほどの頻度でクリーニングを実施するのが理想です。
エアコンの水漏れは早めの対処が必要
エアコンが水漏れすると、本体の故障に繋がるだけでなく、カビの発生を招く可能性があります。
カビが発生すると、エアコンの使用時、冷風や温風にカビが混ざってしまいます。
カビの混ざった空気を室内にいる人が吸い込んでしまうと、健康被害を招く危険性がありますので、早めの対処が必要です。
特に夏場など高温多湿の時期においては、結露による水漏れやカビが発生しやすいので注意しましょう。
また雨漏りによってカビができてしまった場合、エアコン本体だけでなく、住宅の壁面を傷める原因にもなります。
修理するのはもちろんですが、被害が広がらないように自分なりに応急処置を施すことも大切です。
まとめ
エアコンから水漏れが発生した場合の対処方法や修理方法について解説してきました。
エアコンの水漏れを発見した場合は、まず原因を見定めることが重要です。
修理の際は専門業者へ依頼する必要がありますが、今回ご紹介したポイントを押さえておけば、雨漏りなのか他の現象によるものなのか、ある程度の判断ができます。
また、エアコン本体の水漏れを予防するためには、定期的な清掃が効果的です。
特にフィルターの清掃は、ご自身でも簡単にできますので、特に冷房と暖房の切替時にはしっかりと行うようにしましょう。