- 「屋根を修理って足場を組んで作業するんだよね。何だか高くつきそうだなぁ…」
- 「足場代の金額はどのくらい掛かるんだろう?足場を組まない方法もあるのかなぁ…」
住宅の屋根を修理する際は、足場を組んだうえで実施するのが一般的です。
屋根の修理は高所での作業になるため、作業の安全性や効率性を考えると、足場を組む方法がもっとも合理的だからです。
しかし、足場を利用して作業すると、足場の組立や運搬、解体に掛かる費用が発生します。
どのくらいの作業負担になるのか、イメージしにくいと思いますので、大体の費用相場を知っておくことをおすすめします。
そこで本記事では、屋根の修理で足場を組む場合の費用相場や注意点について、詳しく解説していきます。
屋根の修理では必ず足場が必要なの?
初めに屋根の修理方法や、屋根の修理で足場が必要になる理由について解説します。
屋根の修理にはどんな方法があるのか
屋根を修理には、大きく分けて全体的な修理と部分的な修理の2種類があります。
- 全面塗装
- 屋根材を新しく設置(重ね葺き)
- 屋根材の交換(葺き替え)
- 棟板金の交換
- 部分塗装
- 屋根材の一部交換
- ヒビ割れ補修
- 雨漏り修理
修理内容により掛かる費用が大きく異なります。
全体的な修理の場合。費用が100万円を超えるケースもあるので、計画的に行っていく必要があります。
屋根の修理で足場が必要な理由とは?
屋根の修理で足場が必要になる理由は何でしょうか。
屋根に上がって作業するのだから、上がることさえできれば足場を設置しなくても済むのではないかと考える人もいると思います。
確かに足場を使わず、脚立やハシゴを使って作業する方法もありますが、その場合はあくまで簡単な修理作業と考えておきましょう。
基本的に屋根の修理作業をする際は、屋根の上の様々な場所を行き来する必要があるため、足場がなければ安全かつ効率的に作業するのは困難です。
また建築基準法においても、2 m以上の高所では足場を使用するように定められています。
したがって作業の安全性・効率性、法令遵守の観点から、多くの場合は足場の設置が必要になると考えておきましょう。
屋根の修理で足場を組む場合の費用相場
次に屋根の修理で足場を組む場合に必要となる費用の相場を見ていきましょう。
屋根の修理で必要となる費用
屋根の修理費は作業の内容によって様々です。
ざっくりとした計算ですが、部分的な修理であれば10~30万円前後、全体的な修理を行う場合、100万円以上と考えておきましょう。
もちろん家の規模や、工事条件によって費用は大きく異なりますので、あくまで目安として考えてください。
修理費の中には足場代も含まれていますが、足場代は修理費全体の20%以上を占めていることも多いため、足場を組む面積や使用日数によって費用が大きく変わることを覚えておきましょう。
足場の設置で掛かる費用はどのくらい?
足場の設置には、運搬・組立・解体の3つの工程があります。
すべての工程を含めて掛かる費用は、1㎡あたり600~1,000円ほどが相場となっています。
足場を設置する箇所が坂になっていたり、極端に狭かったりすると、設置するのに手間を要すため、単価が高くなります。
また、足場の段数が増えるほど設置費用も上がるため、階数が高い家で修理を行う場合は、割高になる傾向があります。
業者から見積もりを取得した際は、足場代が適正な価格になっているかどうかチェックしましょう。
相場と比較して高すぎる場合でも、低すぎる場合でも疑いを持つようにしてください。
高すぎるケースで注意するのは言うまでもありませんが、低すぎるケースでは業者が足場の組み立てや運搬作業に対する経験が足りていないことが考えられます。
経験の少ない業者に依頼してしまうと、施工不良が発生する可能性が高まりますので注意が必要です。
屋根からの雨漏りはDIYで修理できる?
最後に屋根からの雨漏りは専門業者へ依頼せず、DIYなどで修理することが可能かどうか解説します。
雨漏りを発見した場合に確認すべきこと
雨漏りを発見した際には、確認すべきポイントがいくつかあります。
以下のポイントをできるだけ正確に覚えておけば、修理もスムーズに進められるでしょう。
- どこから雨漏りが起きていたか
- 雨漏りが起こった時の降雨量はどの程度だったか
- 雨が降り始めてからどの程度時間が経っていたか
- 以前に同じ箇所から雨漏りしたことがあったか
雨漏りを修理する際は、まずどこから雨漏りが起こっているか、正確な場所を特定しなければなりません。
雨が降っていない時でも、散水試験などを行うことで漏れ箇所の調査は可能ですが、わずかな量の雨漏りの場合、雨が降っている時でなければ特定が難しい場合があります。
そのため、実際に雨漏りが起こっている時の状況を写真に収めるなどして、しっかりと把握しておくことが重要です。
DIYで可能なのはあくまでも応急処置
軽微な雨漏りであれば、DIYで修理できる場合もあります。
しかし、DIYで可能なのはあくまで応急処置であり、しっかりと修理するには専門業者への依頼が必要です。
特に屋根からの雨漏りを修理する場合、危険を伴う作業になるので、DIYに慣れていない人は下手に手を出さないほうが良いしょう。
DIYでも可能な修理としては、以下のような方法があります。
- 防水シートを貼り付ける
- コーキングを施す
- 雨樋を清掃する
どの方法も漏れ箇所がある程度わかっていることが前提となっていますので、どこから漏れているか不明な状態で行ってもあまり効果がありません。
自分で修理できなくても、雨漏りしている場所の周辺にバケツやブルーシートを設置しておけば、二次被害を食い止めることができます。
DIYに慣れていない人は、まずは修理よりも被害を食い止める応急処置を考えることをおすすめします。
足場が必要な場合は無理せず専門業者へ依頼しよう
実際に屋根を修理する時は、足場を設置するケースが多くなっています。
足場はホームセンターなどでレンタルすることも可能です。
自分で足場代を手配すれば、業者へ依頼するより費用は安く済むでしょう。
しかし、足場の使用した作業は危険を伴ううえ、施工の難易度も高いので、施工経験のある人でなければ、無理せず専門業者へ依頼するべきです。
自分で修理を行って怪我をしたり、施工してみても直らなかったりすれば、結果的に費用が高くついてしまいます。
DIYで可能なのはあくまでも応急処置レベルと考えておきましょう。
足場代は高額なので費用相場を知ることが大切
足場代は屋根の修理費のうち、高い割合を占めます。
見積もり金額が適正な価格になっているかどうか、費用相場を把握してチェックすることが重要です。
費用の大体の相場は今回の記事でご紹介いたしましたが、修理費は実施時期や地域によっても前後しますので、複数の業者の相見積もりを取り比較するのがおすすめです。
屋根の不具合を放置していると、重大な被害に発展することもありますので、できるだけ早めに信頼できる業者を見つけ、修理に取り掛かるように努力しましょう。
まとめ
今回は屋根の修理で足場を組む場合の費用相場や注意点について解説しました。
改めて今回の内容をおさらいします。
- 屋根の修理では足場が必要になるケースが多い
- 屋根の修理費は全体的に行うか部分的に行うかで金額が大きく異なる
- 業者へ修理依頼する際は足場代が適正な価格かどうか見極めることが重要
- DIYで修理できるのはあくまで応急処置レベル
一軒家に長く住んでいれば、屋根の修理や塗装を実施する機会はいつか訪れます。
今は問題がなくても、雨漏りなどの災害は突然襲ってきますので、いざという時に備え対処方法を考えておくことをおすすめします。
特に信頼のできる専門業者を何社か知っておけば、緊急時でも慌てずに対処できるでしょう。