「これまでに何度も雨漏りを修理しているけれど、しばらくすると再発する」
「一体何が原因なのか、まったくもって見当がつかない……」
「今度こそきちんと直したいけど、悪徳業者にカモにされるのは嫌!」

実を言うと雨漏りの修理は、専門業者でも手こずります。
と言うのも、雨漏りを引き起こす原因と言うのは住宅によってまちまちで、画一性が無いためです。
一軒一軒丁寧に、綿密な調査を行わなければ、その雨漏りの「本当の」原因は分かりません。

本記事では、何度も雨漏りを修理しているにも関わらず再発してしまい困っている方に向けて、その原因と対策についてお話します。
まだ雨漏りを経験したことが無いという方でも、先立つ知恵として知っておいて損はありません。

何度修理しても直らない雨漏り・・・その原因とは?

「何度修理を重ねても、しばらくするとまた雨漏りが起きる」こんな経験はありませんでしょうか?
前述の通り、雨漏りを引き起こす原因は種々様々で、特定するのはプロでも難儀します。
本項では、「なぜ修理を重ねても雨漏りが直らないのか?」にフォーカスし、その原因を洗い出してみます。

1. 専門外の業者に依頼している

そもそも修理以前の問題ですが、何の知識も無いままに雨漏りに見舞われた場合、一体どこを頼って良いのか分からなくなるのは仕方がありません。
たとえば天井から雨漏りを起こしているケースを例に挙げてみます。
この場合の原因も種々様々あり、屋根や外壁の劣化、サッシ、バルコニーの瑕疵、また屋根材や外壁に使われている建材によってもそれぞれ異なります。
場合によっては、複数の原因が複合的に絡み合い、より分かりにくくなっている場合もあります。
ただでさえ判別しづらいこの雨漏りを、たとえば塗装屋さんに相談したとしたらどうなるでしょうか。
塗装屋さんの本業は「塗装」であり、雨漏りを直すことではありません。
ではどうするかと言えば、簡単に止水を行って、問題のありそうな箇所を全塗装する他ありません。
一時しのぎにはなるかもしれませんが、雨漏りの根本的な解決には至らない為、しばらくすればまた再発します。
このように、正しく「雨漏り修理を専門とする業者」に頼らなければ、雨漏りは何度でも再発してしまうのです。

2. 綿密な調査を行わず、当てずっぽうで修理が行われている

では、雨漏り修理を専門とする業者に相談すればそれで万事解決かと言えば、一概にそうとは言い切れません。
なぜなら、専門業者といってもスキルや実績はそれぞれ違い、中にはいい加減な仕事をする業者も存在するためです。
何度も言うように、雨漏りの原因をハッキリと断定するのは、プロでも難しいことです。
多方面から綿密なアプローチをかけなければ、根本的な解決に導くのは難しいといえます。
それでも依頼はこなさなければならないため、「当てずっぽうで」「とりあえずの」止水工事を行う業者は想像以上に多く存在します。
専門業者に頼んだから大丈夫、ではなくて、その業者がきちんと信頼できるかどうか、まで見極めましょう。

3. 知識や経験に乏しい業者に依頼している

まだ開業したてで、志は高いが単純に知識や経験が乏しい、といった業者も、雨漏りの根本的な解決は難しいでしょう。
懇切丁寧に調査や修理を行ってはくれるが、そもそも経験が不足しているため原因の特定には至らず、トライ&エラーで何度も繰り返し工事を行うことになる可能性があります。
愛想が良いと無下に扱えず、ついつい修理をお願いしてしまう気持ちは分かります。
ですが、それは初めて雨漏りが起きた時だけにしておきましょう。
何度も再発する雨漏りに苦しめられているのなら、知識や経験のしっかりした業者に依頼するのが得策です。

4. そもそも建物に欠陥がある

本末転倒の感じが否めませんが、どうあがいても雨漏りが直らない場合、最終的に行き着く結論がこれです。

  • 意匠性を重視するあまり機能性が犠牲になっており、そもそも雨や風に弱い建物である
  • 湿気の溜まりやすい建材を使用している
  • メンテナンスの行いにくいデザインに仕上がっている

等々、原因はいろいろ考えられます。
新築建売の場合、ハウスメーカーは「売ったらおしまい」と考えているところも少なくなく、見えない部分にはこだわらず見える部分にだけ予算を投入している場合があります。
見た目の良さと機能性は、多くの場合比例しません。
住んでしまってからではもう遅いですが、これから新築物件を検討している方は、一生の買い物になると心得て、つくりのしっかりとした住宅を選ぶようにしましょう。

これで解決!直らない雨漏りの対策3選

雨漏りがなかなか治らない原因については、項を重ねて説明してきました。
本項では、「どうすれば雨漏りを根本的に直せるのか?」にフォーカスし、その対策法を3点ご紹介します。

1. 修理業者を検討しなおす

上項でも述べた通り、雨漏りの根本的な解決を望むには信頼できる専門業者に相談する必要があります。
「餅は餅屋」という言葉が示す通り、代替案は所詮代替案に過ぎません。
初めての雨漏りであれば、焦って手当たり次第目に付いた業者に相談してしまうのは分かります。
ただ、何度も修理してそれでも直らないのなら、やはり専門業者に相談する他無いでしょう。

2. きちんとした調査を行ってくれる業者を探す

雨漏り修理において、「調査」は重要な意味を持っています。
素人目線ではどれだけ丁寧に「修理」されているかに着目してしまいがちですが、それはずばり「目に見えることだから分かり易い」という程度に過ぎません。
医者が患者を治す例でたとえると、検診や問診を通してその人の病気を特定し、それに見合った治療を施す、ということになります。
その医者がどれだけ高い技術を有していたとしても、そもそも推定した病名が見当違いでは話になりません。
また、しっかりとした調査を行う業者が、腕はイマイチということはほとんどありません。
おおむね、雨漏りの原因がきちんと特定できる業者は、それに比例して技術力も高くなります。
これにはちゃんとした理由があり、「原因が特定できる=場数を踏んでいる=知識や経験が豊富」という図式が成り立つためです。
雨漏りは何よりもまず調査からであるということを念頭に置いておきましょう。

3. 信頼できるか否かは会社HPにアリ

「そう言われても、何を基準に業者を選んだら良いか分からない」という方もいるでしょう。
信頼できる業者を見つけるには、少々コツが必要になります。

インターネットの活用が標準となった今、自社のホームページを持っていない会社は少なくなりました。
大企業はもちろんのこと、地元で堅実に活躍する中小企業も、当然の如く自社ホームページを開設しています。
このご時世でホームページを持っていない会社というのは、それだけで信頼しづらい、ということを一つ念頭に置いておきましょう。
こと雨漏りの修理においては、大手ほど信頼しかねる、というパラドックスが生じます。
と言うのも、全国規模の大手は業務体系を組織化しているため、実際に現場に到着する職人と電話対応をする人は全く別であることが多々あります。
電話対応が丁寧で、分からないことにも親身になって考えてくれる、と言っても、それは電話口での対応であり、実際にどのような工事が行われるのかには全く関係ありません。
そのため、自社ホームページに社員の顔写真を載せている業者は信頼できると考えて良いでしょう。

ポイント
  • 会社HPがあるかどうかを確認!
  • ホームページ上に社員の顔写真が載っているか確認!
  • 全国規模の大手よりも、地元で長く堅実に活躍している業者を選ぼう!

まとめ

本記事のまとめになります。

雨漏りが直らない原因
  1. 専門外の業者に依頼している
  2. 職人のヤマ勘で雨漏りの原因が推定されている
  3. 知識や経験に乏しい業者が業務にあたっている
  4. そもそも建物自体が欠陥住宅
直らない雨漏りへの対策
  1. 業者を検討し直す
  2. きちんとした調査を行ってくれる業者を探す
  3. 自社ホームページがあり、写真の顔写真を載せている業者を選ぶ
  4. 全国規模の大手よりも、地元で堅実に活躍している業者を選ぶ

雨漏りは長期化すると深刻化し、大規模改修を免れないような事態にもなりかねません。
何度も再発する雨漏りだからこそ、やけくそにならず、業者選びから真剣に検討してみてください。