ガレージの雨漏り
  • 「家のガレージから雨漏りが発生した…」
  • 「修理をお願いしたけど、原因からして分からない」
  • 「変なところに頼んで工賃をぼったくられるのは嫌なので、信頼できる業者の基準が知りたい」

    雨漏りが起きるのは、住宅だけではありません。
    建造物としての形態をとっていればこそ、雨漏りは避けては通れない悩みの一つです。

    「ガレージから雨漏り」と聞いてもピンとこない方も多いかもしれませんが、ガレージは一般的に住宅よりも簡素なつくりをしていることが多く、よって雨漏りを起こすこと自体は決して珍しいことではありません。
    本記事では、ガレージの雨漏りにスポットを当てて、その原因と修理方法について詳しくご説明します。

    実際にガレージからの雨漏り被害を受けて愛車を痛めてしまった人、雨漏りは起きていないがガレージは所有している人、これからガレージ付き住宅の購入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

    ガレージが雨漏り!原因は?

    住宅とはつくりの異なるガレージがどのようにして雨漏りを起こしてしまうのでしょうか?
    この項では、ガレージが雨漏りを起こす原因を4つ、ご紹介します。

    原因1. 浸水による部材の腐食

    ガレージが木造の場合、一度浸水を許すとどんどん腐食が進行し、これが雨漏りの原因となります。

    浸水する理由としては、長年の雨風による経年ダメージ、塗膜の劣化による雨水の侵入、などが挙げられます。

    原因2. 屋根材の経年劣化

    独立式のガレージで採用されることの多い屋根材には、ポリカーボネートや金属、ガラスネットといった素材が配合されています。
    それぞれ強度を高めるために用いられるものですが、いくらダメージに強くとも経年による劣化は免れません。

    特に金属屋根の場合、屋根を固定しているボルトが緩む・錆びる等して雨水の侵入を許し、それが雨漏りの原因を作ってしまいます。
    金属屋根における塗膜の耐用年数はおおむね10年程度であり、これを一区切りとして定期的なメンテナンスを行う必要があります。
    発生した錆を放置すると腐食が進行し、最終的には屋根に穴が開いてしまいます。

    原因3. ガレージ内部の結露

    雨漏りの原因は屋根の外にあるとばかり考えてしまいがちですが、意外にも内部で結露した水分が水滴となって滴ってきているという可能性もあります。

    既に少し述べたように、ガレージはつくりが比較的簡素なうえ、外気温と内気温の差が生まれやすく、非常に結露が起こりやすくなっています。
    結露そのものが雨漏りとなる可能性もありますが、結露した水分が部材を内から侵食することにより、新たな雨漏りの原因を作ってしまいます。

    原因4. 排水不良

    通常、ガレージは住宅と隣接する形で建てられています。

    構造によっては、住宅で受けた雨水をそのままガレージの屋根に排水する形になっている場合があります。
    この場合、ガレージ自体に想定された排水機能を上回る雨水を受け容れることになってしまい、結果として排水不良を引き起こします。
    屋根が長時間雨水に晒されていれば、受けるダメージはその分だけ大きくなるということです。

    また、住宅側およびガレージ側の雨樋に落ち葉が詰まったりコケが発生するなどして、排水がすみやかに行われていない場合も同様の現象を引き起こします。

    ガレージの雨漏りを修理する方法4選

    ガレージが雨漏りを起こしてしまう主な原因は上項の通りです。
    本項では、原因を特定したうえでの修理方法を見ていきましょう。

    修理方法1. 部分補修

    部分補修は初歩的な修理方法であり、もっぱら応急処置として用いられることの多い方法です。

    雨漏りの原因が極めて軽微なものであれば、コーキング剤の充填や防水テープの施工と事足りることもあります。
    DIY程度の知識と技術力でも行える手軽な方法ですが、いわゆる姑息的療法になるため雨漏りの抜本的な解決には至りません。

    業者の工事が開始されるまでの間に合わせとして行う程度に留めておいた方が良いでしょう。

    修理方法2. 屋根および外壁の塗装

    屋根材に金属が用いられている場合は、錆びの発生が心配されるため定期的な塗装が効果的です。

    具体的には、10年に一度のスパンで全塗装を行うと良いでしょう。
    この時、単に上から塗料を重ね塗りするだけではなく、錆が発生している場合は除去し、堆積した塩分や埃は高圧洗浄で落としておく必要があります。

    修理というよりは、メンテナンス的な側面の大きな方法です。

    修理方法3. カバー工法および葺き替え

    屋根全体が傷んでしまい、部分補修や塗装工事では間に合わない場合、カバー工法および屋根の総葺き替えを検討します。

    • カバー工法
      既存の屋根の上から新しい屋根材を重ねる方法で、総葺き替えに比べてコストパフォーマンスの点で優位性があります。
      近年人気の建材はガルバリウム鋼板で、耐用年数は20~30年程度のため比較的長持ちします。
    • 葺き替え
      既存の屋根を一度撤去し、下地や防水シートを修理したうえで新たな屋根を葺く方法です。
      撤去する工程がはさまれることで、カバー工法よりもコストと日程がかかります。
      しかし雨漏りの原因を根本から解決できるため、余裕があれば葺き替えを選択するのが良いでしょう。

    修理方法4. 防水工事

    車庫が住宅と一体化しているコンクリート造のガレージでは、内側からの補修が難しい場合があります。

    その際には外側から防水工事を行うことで、雨水の侵入を防ぎます。
    コンクリート面にすぐアクセスすることのできる構造であればコストや日程を抑えられますが、上部に庭園があったりすると工事が大規模になる可能性があります。

    ガレージでの雨漏り修理の費用相場は?

    それぞれの方法について、修理にかかる費用の相場をまとめました。

    部分補修を行う場合

    コーキング剤の充填・・・1万円から
    コンクリートの補修・・・3万円から

    屋根及び外壁の塗装を行う場合
    10~30万円程度
    屋根の葺き替えを行う場合

    20万円程度

    防水工事を行う場合

    20万円程度

    雨漏りの原因と照らし合わせ、自身のコストや事情を加味したうえで業者と相談し、ベストな修理方法を選択しましょう。

    修理業者を選ぶ際のポイント

    最後に、優良な修理業者を選ぶ際のポイントについてお話します。

    雨漏り修理を謳った詐欺業者は数多く存在し、被害件数も少なくありません。
    また、詐欺業者とは言わないまでも、技術力が追い付いていないために施工不良を頻発する業者も存在します。
    せっかく費用をかけて修理したのに雨漏りが再発したのでは意味がありませんから、ここに挙げるポイントを一つの基準として、優良業者を見分ける尺度にしてください。

    優良な修理業者を選ぶポイント
    • 綿密な実地調査と打ち合わせを行ってくれる
    • 専門的な知識を持ち合わせており、質問に対して面倒くさがらず真摯な受け答えをしてくれる
    • 地元で実績を積んでおり、地域の人々から信頼されている

    修理にかかる費用は決して安いものではありませんから、業者選びは慎重に行いたいものです。

    まとめ

    本記事におけるポイントを以下に列挙しました。

    ガレージにおける雨漏りの原因は主に4つ
    • 浸水による部材の腐食
    • 屋根材の経年劣化
    • ガレージ内部の結露
    • 排水不良
    原因に対する修理方法
    • 部分補修
    • 屋根および外壁の塗装
    • カバー工法
    • 葺き替え
    • 防水工事

    建物もいわば消耗品であり、長く使っていれば必ず経年により劣化してきます。
    雨漏りが起こらないように定期的にメンテナンスを行い、いよいよとなれば信頼できる業者にお願いしましょう。