「雨漏りが発生したんだけど、どこに相談すればいいのか分からない……」
「変なところに相談したら、逆に料金をぼったくられそうで怖い!」
「信頼できる業者さんはどうやって見つけたら良いの?」
雨漏りの解決は、早いに越したことはありません。
住み慣れた家が一転、雨漏りを避けながら生活を続けなければいけなくなるのは多大なストレスです。
「とにかく早く治したい!」と焦る気持ちは分かりますが、雨漏りは慎重に修理を進めなければ再発したり、事態を悪化させることにも繋がります。
本記事では、雨漏りが起きた時の相談先をはじめ、優良業者と悪徳業者の見分け方、さらに相談するうえで注意すべきことについて説明しています。
今現在雨漏りに悩んでいる方も、イザというときのために知識を蓄えておきたい人も、是非参考にしてください。
雨漏りの相談先は、持ち家か賃貸かで違う
雨漏りが起きた時の対処法は、実は一つではありません。
今お住いの住居が「持ち家」か「賃貸」かで頼るべき相談先が変わってきます。
詳しく見ていきましょう。
1. 持ち家で雨漏りが起きた場合
持ち家で雨漏りが起きた場合は、迷わずすぐに「専門業者」へ相談しましょう。
雨漏りは放置すると、内部の部材を腐らせたり、カビを発生させたりと、二次、三次被害をもたらします。
もたもたしていると大規模改修を余儀なくされる場合もあるため、出来るだけ早く専門業者へ連絡するのが賢明です。
専門業者は、依頼を受けたのち調査を開始し、雨漏りの原因を特定したうえで修理を行います。
2. 賃貸で雨漏りが起きた場合
持ち家で雨漏りが発生した場合の相談先は専門業者でしたが、自分の持ち家ではない賃貸住宅の場合はどうでしょうか。
この場合の相談先は「管理会社や大家さん」になります。
部屋を貸している家主や大家さんは、民法606条により、“借主が適切な状態で住まいを使用できるよう、何らかの欠陥がある場合には修繕すること”が義務づけられています。
雨漏りが発生した責任は家主や大家さんにあるため、貸主はこれを遂行する義務があるということですね。
とはいえすべてのケースにおいて貸主に責任があるというわけではなく、あくまでも「経年劣化に対する義務」であるという点には注意が必要です。
素人判断では何が雨漏りの原因となっているか判別するのは難しい為、まずは管理会社や大家さんに相談して指示を仰ぎましょう。
3. 分譲マンションで雨漏りが起きた場合
持ち家では専門業者、賃貸住宅では管理会社や大家さん。
では、分譲マンションに住んでいる場合、雨漏りの相談はどこにすればよいのでしょうか?
答えは「管理組合」です。
分譲マンションには専有部分と共有部分があり、それぞれ対処法が違ってきます。
まずはどの部分に雨漏りの原因があるのかをハッキリさせるため、管理組合を通して業者に依頼し、調査を行う必要があるのです。
自分で業者を呼んだ方が早い、と考える方もいるかもしれませんが、雨漏りを調査する過程で他の入居者の部屋に入る必要が生じる場合があるため、必ず管理組合を通す必要があります。
気を付けないと詐欺の被害に?!悪徳業者と優良業者を見分ける方法
インターネット等で調べてみると、雨漏り修理を謳ったサイトは数多く存在します。
どれを選んでも良いように思えますが、気を付けないと悪徳業者に引っかかり、詐欺の被害に遭う恐れもあります。
本項では避けるべき「悪徳業者」と、頼るべき「優良業者」の特徴をそれぞれご説明します。
1. 悪徳業者の特徴
1. ホームページが存在しない
様々な分野でIT化の進む昨今、ホームページは言ってみれば「会社の顔」です。
ホームページをきちんと用意できていない、または故意に用意していない会社は、それだけで悪徳を疑われても文句は言えません。
ちょっと調べてみて、ホームページの存在しない業者は、避けた方が無難でしょう。
2. 「雨漏り再発率0%」などの誇大広告
こと雨漏りにおいて「絶対」はあり得ません。
長年経験を積んできたプロでも、一筋縄ではいかないのが雨漏り修理です。
それを「必ず治せる」や「再発率0%」といった文言を用いて誇大広告を打つ業者は、怪しんでも良いでしょう。
3. 根拠の不明瞭な「No.1」表記
誇大広告と少々重なる部分もありますが、悪徳業者はことさらに「No.1」を強調します。
・顧客満足度No.1
・事例掲載数No.1
・再発防止率No.1
等と言った根拠の不明瞭な記述を見たら、悪徳業者を警戒しましょう。
2. 優良業者の特徴
地元で信頼と実績を積んでいる
一般的に、雨漏りの修理は業務の特性上、地域密着型をとりやすくなっています。
地元で長年実績を積み、かつ顧客の信頼も得るためには、誠実な対応が欠かせません。
親しい人の口コミなどを参考に、その業者が地元でどのように見られているか確認してみるのも良いでしょう。
相見積もりを嫌がらない
悪徳業者が顧客の無知につけこんで不当に金銭を掠め取ろうとするのなら、優良業者は顧客の無知をフォローしつつ、納得してもらったうえで質の高いサービスを提供したいと考えています。
それを証明する方法として、相見積もりを提案する、という方法があります。
悪徳業者であれば露骨に嫌な顔をされるでしょうが、そもそも顧客の満足度に重きを置いている優良業者であれば決して嫌がることはありません。
見積もりの内訳が分かり易い
優良業者はすみずみまで調査を行い、仔細に見積り書を作成します。
これもすべて顧客の満足度に貢献するための行あいみ為であり、見積り書が詳細に工事の内容をカバーしていれば、それだけ追加工事を行う可能性は低くなります。
雨漏り相談において注意すべきこと
本項では、雨漏りの相談において注意すべき重要事項を3つ、ご紹介したいと思います。
1. 原因が曖昧のまま着工しない
雨漏りにおける原因の究明は、解決の8割を握っていると言っても過言ではありません。
どこに原因があるかしっかりと分かっていれば、適切な修繕を施すことができます。
せっかく腕の良い職人さんが派遣されても、原因が曖昧なまま当てずっぽうで修繕を施すのでは意味がありません。
これを避けるためには、雨漏りの修繕を専門に行っている業者に相談するのが良いでしょう。
専門業者であれば雨漏りの修理における原因究明の重要性を理解しているため、初手で躓くような事態をあらかじめ避けることができます。
2. 費用に納得してから修理を始める
一般的に着工よりも先に見積書が作成されますが、「はやく雨漏りを直してほしい」と焦り、ろくに費用も確認しないままOKサインを出すのは危険です。
不安な箇所や納得できない点があればその都度質問し、すべての金額に納得してから修理を始めるのが賢明です。
ただでさえ雨漏りの修理はプロでも手こずることが多く、多くの原因が複合的に関係しあっている場合、追加工事の必要性も検討されます。
お金のことで揉めるのはあまり気分の良いものではありませんから、焦る気持ちを抑えて見積書に目を通す余裕を持つように心がけましょう。
3. 引き渡しから10年以内の新築物件の場合
品確法により、新築住宅の瑕疵担保責任保険の期間は10年と定められています。
どういうことかと言うと、新築戸建て物件を購入した場合、10年間はその瑕疵について売主が責任を負うという意味です。
つまり、住み始めて10年に満たないうちに雨漏りが発生した場合、専門業者ではなく売主に相談をすることになります。
保険の適用が受けられるかはケースバイケースですが、ともかくはじめから専門業者に相談するのではなく、必ず売主を通すようにしましょう。
まとめ
持ち家の場合 :専門業者
賃貸の場合 :管理会社や大家さん
分譲マンション:管理組合
- 悪徳業者
・ホームページが存在しない
・誇大広告
・根拠の不明な「No.1」表記 - 優良業者
・地元で信頼と実績を積んでいる
・相見積もりを嫌がらない
・見積もりの内訳が分かり易い
- 原因が曖昧のまま着工しない
- 費用に納得してから修理を進める
- 新築戸建て物件の場合、引き渡しから10年以内は売主に相談
普段あまり経験しないようなことに当たると、焦ってしまう気持ちは分かります。
だからこそ一呼吸おいて冷静に対処したいものですね。