- 「屋根修理を謳った飛び込み営業が流行ってるって本当?」
- 「被害に遭う前に情報を手に入れて対策をしておきたい!」
平穏な生活を脅かす詐欺。
屋根修理を謳った飛び込み営業での詐欺被害は珍しくありません。
他人事だと考えていると、いつか被害に遭うかもしれません。
この記事では、飛び込み営業の手口の紹介に始まり、悪質な業者を見分ける方法とその対策法についてお話します。
飛び込み営業に不安を感じている方も、そうでない方も是非お役立てください。
悪質!屋根修理を騙った飛び込み営業の手口
飛び込み営業はそのほとんどが詐欺です。
訪問してくる業者は利益の事しか念頭に無い為、法令順守の倫理観も責任感も存在しません。
つまり、利益を上げるためなら嘘をつくこともいとわないのです。
この項では、飛び込み営業が用いる常套手段についてご説明します。
1. 根拠が不明瞭のまま不安を煽ってくる
飛び込み営業の目的は、とにかく契約をさせて利益を上げることです。
契約さえ結べればそれで良いので、根拠の不明瞭な説明をして居住者の不安を煽ります。
- 「今修理をしなければ絶対に雨漏りを起こす」
- 「これ以上放置すれば損壊がひどすぎてそのうち住めなくなる」
- 「壁の中の部材がボロボロになっている」
等々、調査もしないうちから断言してきたり、強い言葉を多用する場合は悪質業者の可能性が高いといえます。
2. 理由の分からない値下げを持ちかけてくる
悪質業者の常套句として、「今契約してくれれば安くする」があります。
これには特別感を演出して居住者の損得勘定をくすぐり、すぐに契約につなげようという目論見があります。
そして多くの場合、こうした値下げには根拠がありません。
「この場で決めてくれたら10万円値下げする」などと言われても、根拠がはっきりしなければ決して承諾してはいけません。
3. 「診断は無料」等と言って屋根に上がろうとする
悪質業者は何かと理由をつけて、屋根に上りたがります。
それもそのはずで、屋根に上ってさえしまえば居住者の無知を逆手にとって好き放題難癖をつけられるからです。
「屋根のこの部分がボロボロになっている」「この施工は良くない」、ひどい場合には自分で屋根の一部を壊してそれを瑕疵として指摘することもあります。
「ほかのお宅も無料で見て回っています」等と言われても、決して屋根に上げてはいけません。
4. 瓦屋根の住宅はターゲットにされやすい
瓦屋根は伝統のある日本家屋ならではの建材ですが、比較的古い住居に多く用いられるためか飛び込み営業に狙われやすくなります。
近年、瓦屋根は新築着工件数が減少傾向にあり、悪質業者はここに付けこんで不安を煽ってきます。
- 「今時瓦を使って建てられる家は少ない」
- 「瓦は重いからみんな葺き替えしている」
等、同調圧力を利用して不安を煽ってきます。
そもそも悪質業者は技術力が低い為、瓦屋根の葺き替え工事などの高度な技術を要する工事は着工することができません。
騙されないために!飛び込み業者を見分ける方法
気を付けていても、いざ飛び込み業者が訪問してきた際に気が動転してしまう可能性があります。
この項では、飛び込み業者を見分けるためのテクニックについてご紹介しています。
テクニックと言ってもそれほど難しいことはありませんので安心してください。
1. 屋根や塗装に関する知識は確かか
そもそも悪質業者は詐欺を目的としています。
雨漏りの知識や屋根全般の知識、塗装や塗料を含むその他建材の知識は、悪質業者にとっては関心の外です。
彼らはとにかく利益を出したいだけなので、住宅に関する基本的な知識が不足していることがほとんどです。
訪問員が適切な知識を持っているかどうかは、質問することですぐに分かります。
- 「うちの屋根材にはどんな建材が使われているのか」
- 「外壁の塗料にはこれこれのメーカーのものを使っているが、塗り替えるとしたら何がおすすめか」
- 「なぜうちの家が危ないと断言できるのか」
等、専門知識が無ければ答えに窮するような質問を投げかけてみます。
根拠を示しながらハッキリと答えることができれば問題ありませんが、悪質業者であれば言葉を濁したり話題を逸らせようとしてきます。
2. 相見積もりされることを拒否しないか
悪質業者は見積金額を比較されることを嫌います。
理由は簡単で、他社と比較されることで自身の見積額に問題があることが露呈してしまうためです。
場合によっては自身の犯罪性が浮き彫りになることもあるため、悪質業者はとにかく相見積もりをさせたがりません。
「見積額を他社と比較してもよいか」と聞き、反応を伺いましょう。
嫌な顔をしたり言葉を濁したりすれば、悪質業者である可能性が高いといえます。
3. 何度もしつこく勧誘してこないか
そもそも優良業者であれば、顧客が「結構です」と言っていればそれ以上は勧誘を行いません。
しかし悪質業者の飛び込み営業の場合、「結構です」と言っていてもしつこく食い下がってくるケースがあります。
上述した常套句を用いて、「今工事しなければ後悔する」「今なら特別価格で修理する」等と言ってなかなか帰ろうとしません。
訪問員が度を過ぎてしつこい場合は、悪質業者を疑った方が良いでしょう。
4. 自社製・海外製の建材を薦めてこないか
建物を構成する建材は日夜進化していますが、製品として世に送り出されるためにはきびしいテストを通過する必要があります。
つまり、建材というのはそう簡単に作れるものではないのです。
自社オリジナルや海外製の建材を薦めてくるのは相手にとって何か都合の良い理由が潜んでいるとみて間違いありません。
「JIS規格はどうなっていますか」等と質問をしてみて、相手の話の根拠をはっきりとさせましょう。
どうすればいい?飛び込み営業が家にやってきた時の対処法
悪質業者を見分けられたとしても、退けられるかはまた別の問題です。
この項では、悪質業者を撃退するための知識をご紹介します。
1. 怪しければ無視する
基本中の基本ですが、これが最もリスクの少ない方法です。
今現在住宅のリフォームを検討していたとしても、とりあえず飛び込み営業は無視しておいて構いません。
余裕があれば社名を聞いておいて、後から調べることもできます。
「話だけでも」と食い下がられてついつい家に上げてしまうと、詐欺被害に遭う可能性が高くなります。
2. 屋根に上らせない
たとえば庭先で作業をしていたところを飛び込み営業につかまってしまった、というケースも考えられます。
この場合はどうしても対面せざるを得ない為、ある程度の問答を余儀なくされます。
そういう場合は、あしらいながら屋根に上らせないようにすることが重要です。
手口の項でも述べましたが、悪質業者は屋根にさえ上ってしまえばあらゆる軽微な不具合を瑕疵として認めたがります。
弱みにつけこまれないためにも、屋根には決して上らせないようにしましょう。
3. はっきりと拒否する
拒否の意思を明確にすることは、法的な観点から見ても重要なことです。
ハッキリと言うのが気まずくて口ごもり、曖昧に話を濁していると押し切られてしまう可能性があります。
「結構です」「困っていません」「必要ありません」と、はっきりと拒否の意思を示しましょう。
4. 消費者センターに相談する
飛び込み営業に押し切られ、ついつい契約を結んでしまっても問題ありません。
そもそも悪質業者のやっていることは詐欺行為なので、事件として立件することが可能です。
訪問員が帰った後でも翌日でも、消費者センターに相談して判断を仰ぎましょう。
まとめ
今回は、意外と多い屋根修理の飛び込み営業の手口と対策法についてお話ししました。
- 飛び込み営業の手口
強い言葉を使って不安を煽ってくる
根拠の不明瞭な値下げを提案する - 悪質業者の見分け方
答えるのに専門知識を要する質問を投げかけてみる
相見積もりを持ちかけてみる - 悪質業者の対策法
無視する
拒否の意思を明確に
消費者センターに相談する
以上がポイントになります。
不安を煽って不正に利益を得る詐欺行為は昔から横行していますが、対策法さえ知っておけば怖がることはありません。